こんな疑問にお答えします。
LINEモバイルとLINEMOは名前が似ていますが、別のサービスになります。
LINEモバイルとLINEMOは、サービス内容や料金プランなど異なる点も多い一方で、共通する点もあります。
そこでこの記事では、
など、LINEモバイルとLINEMOの違いについて解説していきます。
LINEモバイル・LINEMOとは
LINEモバイルとLINEMOの違いを解説する前に、LINEモバイルとLINEMOについて理解しておきましょう。
詳しくは、下記より解説していきます。
LINEモバイルとは
LINEモバイルは、2016年にサービスが開始された格安SIMです。
当初は、独自でサービスを提供していましたが、後にソフトバンクグループとなりました。
その後、2021年3月のLINEとZホールディングスの経営統合を機に、LINEモバイルはソフトバンクの完全子会社となりました。
これに伴い、LINEモバイルは2021年3月31日をもって新規申し込みの受付を終了しており、現在は申し込みができません。
LINEモバイル契約中の方は、新規申し込みの受付を終了した後も、引き続きLINEモバイルを利用することができます。
LINEMOとは
LINEMOとは、ソフトバンクが2021年3月よりサービスの提供を開始した、ソフトバンクのオンライン専用ブランドです。
LINEMOはLINEモバイルの後継プランで、2020年12月に「SoftBank on LINE(ソフトバンク・オン・ライン)」という名称で発表されましたが、その後「LINEMO」が正式名称となりました。
LINEモバイルとLINEMOの違い
LINEモバイルとLINEMOには、下記のような違いがあります。
違い
- 通信速度の安定性
- 利用できる回線
- 新規申し込みの受付
- 利用できる料金プラン
- 5G通信
- 通信エリア
- 通信速度制限時の通信速度
- 販売している端末
- かけ放題オプション
- データ繰り越しの有無
- 店舗の有無
- 発生する初期費用
- eSIMへの対応
- データSIMの利用
- 選択できる支払い方法
詳しくは、下記より解説していきます。
違い①:通信速度の安定性
LINEモバイルでは、時間帯や場所によっては通信速度が不安定になることもありますが、LINEMOは通信速度が安定しています。
LINEモバイルは、MVNO(仮想移動体通信事業者)としてサービスを提供していました。
MVNOとは、大手キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)から回線を借りてサービスを提供している事業者のことです。
大手キャリアから借りた回線をユーザーが分け合って使うようになるため、利用者が多くなる時間帯や場所では回線が混雑し、通信速度が遅くなる・繋がらない場合もあります。
一方で、LINEMOはソフトバンクのオンライン専用ブランドなので、ソフトバンクの回線をそのまま利用しています。
そのため、LINEMOはソフトバンク同様に通信速度は非常に安定しています。
違い②:利用できる回線
LINEモバイルでは、利用する回線を選ぶことができますが、LINEMOは利用する回線を選ぶことはできません。
LINEモバイルの回線
- ドコモ回線
- au回線
- ソフトバンク回線
LINEモバイルは、ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線の3つの回線から利用する回線を選択することができます。
しかし、LINEMOはソフトバンク回線のみとなっているため、LINEMOでドコモ回線やau回線を利用することはできません。
違い③:新規申し込みの受付
LINEモバイルは新規申し込みができませんが、LINEMOは新規申し込みが可能です。
LINEモバイルは、2021年3月をもって新規申し込みの受付を終了したため、現在では新規に申し込むことができません。
一方、LINEMOは現在でも新規申し込みができます。
違い④:利用できる料金プラン
LINEモバイルは多様なニーズに対応できるプラン構成ですが、LINEMOはよりシンプルなプラン構成となっています。
画像引用元:LINEモバイル
LINEモバイルは月2GBから月30GBまで選べるプランが用意されており、音声通話SIMだけでなくデータSIMも利用できるようになっています。
画像引用元:LINEMO
一方、LINEMOでは2種類から利用するプランを選ぶようになっており、提供しているのは音声通話SIMのみと非常にシンプルなものになっています。
また、高速データ通信容量が同等程度のプランを比較すると、LINEモバイルよりもLINEMOのほうが月額料金は安く設定されています。
料金プランは今後変更となる可能性があります。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
違い⑤:5G通信
LINEモバイルでは5G通信はできませんが、LINEMOでは5G通信が行えます。
LINEモバイルは5Gを提供していないため、スマホが5Gに対応していたとしても5G通信はできません。
しかし、LINEMOで提供しているプランは5Gに対応しているものなので、スマホが5Gに対応した端末であれば5G通信ができます。
違い⑥:通信エリア
LINEモバイルとLINEMOとでは、通信エリアが異なります。
LINEモバイルでは、ドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線という3つの中から利用する回線を選ぶようになります。
例えば、ドコモ回線を選択した場合は通信エリアはドコモと同じ、au回線を選択した場合は通信エリアはauと同じになります。
一方、LINEMOはソフトバンクのオンライン専用ブランドです。
そのため、LINEMOの通信エリアはソフトバンクと同じになります。
違い⑦:通信速度制限時の通信速度
LINEモバイルとLINEMO、どちらも規定の高速データ通信容量を使いきると通信速度制限がかかりますが、通信速度制限時の通信速度に違いがあります。
LINEモバイル
- 200kbps
LINEモバイルでは、通信速度制限がかかると通信速度は200kbpsになります。
LINEMO
- LINEMOベストプランV:1Mbps(45GB超:128kbps)
- LINEMOベストプラン:300kbps(15GB超:128kbps)
一方、LINEMOでは利用しているプランによって通信速度制限時の通信速度が異なりますが、どちらのプランも通信速度制限時の速度はLINEモバイルよりも速くなっています。
ですが、LINEMOのプランは通信速度制限がかかってから一定量データを消費すると、2段階目の通信速度制限がかかるようになっており、2段階目の通信速度制限がかかるとLINEモバイルよりも通信速度が遅くなります。
違い⑧:販売している端末
LINEモバイルでは様々なスマホを購入することができていましたが、LINEMOではスマホを購入することはできません。
LINEモバイル
- iPhone 7
- moto e6s
- HUAWEI nova lite 3
- OPPO Reno3 A
- arrows M05
- AQUOS sense3
- etc…
LINEモバイルは、AndroidスマホはもちろんのことiPhoneも販売されており、LINEモバイル契約と同時にスマホを購入するということも可能でした。
一方、LINEMOは端末の販売は行っておらず、LINEMO契約と同時にLINEMOでスマホを購入するということはできません。
そのため、LINEMOで使用するスマホは、自分で用意する必要があります。
LINEモバイルでは、2021年9月30日をもって端末販売を終了しています。現在は、LINEモバイルで端末を購入することはできません。
違い⑨:かけ放題オプション
LINEモバイルとLINEMOでは、かけ放題オプションに違いがあります。
LINEモバイル
- 10分電話かけ放題オプション(月額968円):誰とでも何度でも10分以内の電話がかけ放題
※通話アプリ「いつでも電話」必須
※かけ放題の対象外となる通話あり
LINEモバイルには、10分電話かけ放題オプションというかけ放題があり、1回あたり10分以内の国内通話がかけ放題で利用できます。
ただし、10分電話かけ放題オプションを適用させるには、「いつでも電話」という通話アプリを利用して通話を行う必要があり、このアプリを利用しないとかけ放題は適用されませんでした。
LINEMO
- 通話準定額(月額550円):1回あたり5分以内の国内通話がかけ放題
- 通話定額(月額1,650円):国内通話がかけ放題
※かけ放題の対象外となる通話あり
一方、LINEMOでは5分かけ放題だけでなく、通話時間に制限がないかけ放題も用意されています。
また、LINEMOでは標準の通話アプリで発信すればかけ放題が適用となるので、専用の通話アプリをインストールする必要もありません。
違い⑩:データ繰り越しの有無
LINEモバイルではデータ繰り越しができますが、LINEMOではデータ繰り越しはできません。
LINEモバイルは、データ繰り越しに対応しており、使いきれなかった高速データ通信容量は翌月に繰り越すことができます。
しかし、LINEMOはデータ繰り越しに対応していないため、使いきれず余った高速データ通信容量は消滅してしまいます。
違い⑪:店舗の有無
LINEモバイルでは店舗での契約も可能でしたが、LINEMOでは店舗で契約することはできません。
LINEモバイルには、エディオンやケーズデンキなど家電量販店に店舗があり、LINEモバイルの申し込みやプランの相談なども店舗で行えていました。
しかし、LINEMOはソフトバンクのオンライン専用ブランドという位置付けのため、店舗は存在しません。
LINEMOの申し込みはもちろんのこと、わからないことの問い合わせもオンラインで行うようになります。
LINEモバイルの店舗での申し込み受付は、2021年2月28日をもって終了となっています。
違い⑫:発生する初期費用
LINEモバイルとLINEMOでは、契約の際に発生する初期費用が異なります。
LINEモバイル
- SIMカード発行手数料:440円
- ウェブ登録事務手数料:3,300円
LINEモバイルの契約を行う場合、SIMカード発行手数料に加えてウェブ登録事務手数料が発生します。
新規契約、乗り換えなど、各種お手続きの際は一切手数料がかかりません。
引用元:LINEMO
一方で、LINEMOは契約の際に発生する手数料はありません。
LINEMO契約時には、契約事務手数料などはかからないので、気軽に申し込むことができます。
違い⑬:eSIMへの対応
LINEモバイルはeSIMを利用することはできませんが、LINEMOではeSIMが利用可能です。
eSIMとは、スマホに内蔵されたSIMのことで、このSIMに情報を書き込むことで通話や通信が可能になり、eSIMでの申し込みならオンラインで契約手続きが完了しすぐに利用することができます。
LINEモバイルで選択できるのは、SIMカードのみでありeSIMを利用することはできません。
一方、LINEMOではSIMカードだけでなくeSIMにも対応しているため、eSIMでの契約なら申し込み後すぐにLINEMOが利用できます。
- SIMカード:楽天モバイル
- eSIM:LINEMO
また、上記のように利用すれば、1台のスマホで複数の回線を使うことも可能となります。
eSIMを利用するためには、eSIMに対応したスマホが必要になります。
違い⑭:データSIMの利用
LINEモバイルではデータSIMを利用することができますが、LINEMOではデータSIMは利用できません。
データSIMとは、電話回線を利用した音声通話ができないインターネット通信専用のSIMで、月額料金は音声通話SIMよりも安く設定されています。
LINEモバイルのデータSIM用プラン | |
2GB | 月額660円 |
5GB | 月額1,078円 |
10GB | 月額1,870円 |
30GB | 月額2,970円 |
LINEモバイルは、データSIM用のプランも用意されており、データSIMでの契約も可能です。
しかし、LINEMOで提供されている料金プランは音声通話SIM用のプランのみなので、データSIMを利用することはできません。
違い⑮:選択できる支払い方法
LINEモバイルとLINEMOでは、選択できる支払い方法に違いがあります。
LINEモバイル
- クレジットカード
- デビットカード
- プリペイドカード
LINEモバイルの場合、クレジットカードやデビットカードだけでなく、プリペイドカードによる支払いも可能でした。
LINEMO
- クレジットカード
- デビットカード
- 口座振替
一方で、LINEMOはクレジットカード・デビットカードに加えて、口座振替でも支払いができるようになっています。
クレジットカードを持っていないくても契約ができるという点では、LINEモバイルもLINEMOも同じです。
支払い方法は各携帯電話会社の都合で予告なく変更となる可能性があります。最新情報は各携帯電話会社公式サイトでご確認ください。
LINEモバイルとLINEMOの共通点
上記の通り、LINEモバイルとLINEMOには様々な違いがありますが、共通点も存在します。
共通点
- LINEアプリはギガフリー
- LINEの年齢認証・ID検索ができる
- メールアドレスの提供はない
- 家族割引や光回線とのセット割なし
LINEモバイルとLINEMOの共通点については、下記より解説していきます。
LINEアプリはギガフリー
LINEモバイルでは、LINEアプリが高速データ通信容量を消費せずに使い放題(対象外機能あり)ですが、これはLINEMOも同じです。
画像引用元:LINEモバイル
LINEモバイルには、「データフリー」というサービスがありLINEアプリのデータフリー対象機能は、高速データ通信容量を消費せずに利用できます。
画像引用元:LINEMO
一方、LINEMOでは「LINEギガフリー」というサービスがありLINEアプリのギガフリー対象機能は、高速データ通信容量を消費せずに利用可能です。
そのため、LINEアプリがデータ消費なしで利用できるという点は、LINEモバイルもLINEMOも同じです。
また、どちらもデータフリー対象機能・LINEギガフリー対象機能は、通信速度制限がかかっても通信速度は落ちず通常速度で利用できるという点も同じです。
LINEの年齢認証・ID検索ができる
LINEモバイル・LINEMOどちらも、LINEの年齢認証・ID検索が行えます。
通常、格安SIMはLINEの年齢認証が行えませんが、LINEモバイルはLINE関連会社のため、格安SIMでありながらLINEの年齢認証が行えます。
一方、LINEMOはソフトバンクのオンライン専用ブランドなので、こちらもLINEの年齢認証を行うことができます。
メールアドレスの提供はない
LINEモバイルもLINEMOも、メールアドレス(キャリアメール)の提供はありません。
そのため、LINEモバイル・LINEMOでメールアドレスを作りたい場合、GmailやYahoo!メールなどのフリーメールアドレスを利用するようになります。
大手キャリアが提供している、メールアドレス持ち運びサービスを利用すれば、大手キャリアのメールアドレス(キャリアメール)を使用することもできます。
家族割引や光回線とのセット割なし
LINEモバイル・LINEMOどちらも、家族で利用した場合の料金の割引や、光回線とのセット割はありません。
家族割引や光回線とのセット割はありませんが、そういった割引を適用させなくても、LINEモバイル・LINEMOどちらも月額料金は安く設定されています。
LINEモバイルとLINEMOおすすめなのはどっち?
LINEモバイルとLINEMOどちらがおすすめなのかについては、これからどちらかに申し込みをしようと考えている方なのか、現在LINEモバイルを契約中の方なのかによって異なります。
詳しくは、下記より解説していきます。
これから申し込みを検討している方の場合
LINEモバイルとLINEMOのどちらかへの申し込みを検討している方は、LINEMOに申し込みましょう。
何故なら、上記でも説明したように、LINEモバイルは新規申し込みの受付を終了しており、申し込みができないためです。
そのため、これからLINEモバイルとLINEMOどちらかに申し込みたいと考えている方は、LINEMOを選ぶようになります。
LINEモバイルユーザーの場合
LINEモバイルユーザーの方の場合、LINEモバイルとLINEMOおすすめなのはどっちなのかは一概には言えません。
何故なら、人によって使用用途が異なるためです。
例えば、もっと月々のスマホ代を安くしたい、5G通信を利用したいという場合には、LINEモバイルからLINEMOへの乗り換えがおすすめです。
しかし、LINEモバイルでドコモ回線を利用しており今後もドコモ回線を利用したいと考えている場合、ソフトバンク回線しか利用できないLINEMOへの乗り換えると、ドコモ回線は利用できなくなるので注意が必要です。
そのため、LINEモバイルユーザーは自分の使用用途を明確にし、自分にとって今まで通りLINEモバイルを利用したほうがいいのか、LINEMOに乗り換えたほうがいいのか考えましょう。
LINEモバイルとLINEMOの違い・まとめ
まとめ
- LINEモバイルとLINEMOは別のサービス
- LINEモバイルは2021年3月31日をもって新規申し込みの受付を終了した格安SIM
- 現在はLINEモバイルに申し込むことはできない
- LINEMOは2021年3月よりサービスを開始したソフトバンクのオンライン専用ブランド
- LINEMOは現在も申し込み可能
- LINEモバイルとLINEMOには様々な違いがある
- 料金プランが違うだけでなく通信エリアやデータ繰り越しの有無など様々な点で異なる